適切な組織構造を考える際の6つの問題

経営幹部が変わってまず手をつけるのが組織である。そして組織を変えれば全てがうまくいくと勘違いしている人も多いのではないか。組織は、それぞれ異なる構造を持ち、従業員の態度や行動に影響を及ぼす。しかし、その設計を間違えると百害あって一利なしということになりかねない。

組織を考える際に検討しなければならない重要な問題には次の6つのことがある。

1)職務をどこまで細分化して専門化するか

2)部門をどういう基盤(商品、機能、地域、プロセス、顧客等)で分けるか

3)指揮命令系統をどうするか

4)管理者が効率的、効果的に指揮できる範囲をどれくらいの規模にする

5)意思決定の仕方(中央集権化と分権化の視点)をどうするか

6)どの程度従業員に規則や規制を課すか(逆を言えばどこまで自由にさ
せるか)

上記の問題は組織がおかれている環境やこれまで培ってきた文化、これから選択する企業戦略などによって大きく影響を受ける。組織構造と従業員の業績及び満足度に関する研究は多い。しかし、一般化できないというのが大方の見方のようである。しかし、重視しなければならないこととして、従業員の経験や性格、職務課題といった個人的要因がある。すなわち現場を知らずして組織をいじるべからずということである。組織的問題のほとんどはこうした現場事情を経営層やそれを支えるスタッフが十分理解せずに組織を弄ることから起きることが多いのである。

本コラムを含むメールマガジンを隔月で発行しております。
ご希望の方は hp_info@hpt-lab.com 宛てに、氏名、勤務先を明記の上、件名「メルマガ希望」とし、メールを送ってください。
尚、場合によりお断りさせていただく場合もございます。予めご了承下さい。