働き方改革の本質は昭和型価値観の変革である

2月末から3月上旬にかけて宅配サービスの雄「ヤマト運輸」が宅配サービスを見直すという話題がマスコミを賑わせた。現場の人手不足でサービス維持が窮まり、組合からの提案を受けてのことだという。昨年12月の有効求人倍率は、全国が1.43、東京は2.05、バブル期を上回る状況というから宅配業だけでなく労働集約的な外食、サービス、流通業界等は悲鳴を上げているようである。パート、アルバイトの時給もじりじりと上が
▼続きを読む

組織人事領域における新たな動き

最近、脳神経科学の知見をいろいろな分野に活かそうという動きが活発化してきている。組織人事領域においても、職場における学習・パフォーマンスの向上に関する世界最大の会員制組織であるATD(Association for Talent Development)が開催しているカンファレンスの報告を見るとそれは顕著である。ヒュウマンバリュ―という会社が毎年ホームページでカンファレンスレポートを公開しているの
▼続きを読む

働き方改革の本質

昨年末に政府から働き改革の目玉と位置付けられている「同一労働同一賃金」のガイドライン(指針)案が提示された。日本では、パートタイム労働者の時間当たりの賃金がフルタイム労働者の6割弱に留まり、同一労働同一賃金の仕組みが定着しているドイツやフランスに比べて著しく見劣りするという実態をなんとか是正したいという政府の意気込みが伝わってくる。今回のガイドラインでは、基本給に関して、職業経験や能力、業績・成果
▼続きを読む

理想的なチーム人数は?

スパンオブコントロールという言葉がある。日本では統制範囲の原則と訳されている。組織化を検討する際に重視する原則のひとつである。簡単に言えば、組織において1人の管理者やリーダーがふさわしい管理や適切な影響を及ぼすことができる人数には限りがあるということである。最適なチームサイズについては古今いろいろなことが言われてきた。経験値で言えば、理想的なチームサイズは5人~7人といったところであろうか。こうし
▼続きを読む

日本企業の強みと言われた「チーム力」は今

組織の問題を考えるときに必ず出ることしてコミュニケーション不足がある。1980年代までは、日本企業の強みとしてチーム力や協働をあげる人が多かった。チーム力や協働の土台となるのはコミュニケーションであるから、それまではうまくいっていたということなのだろう。しかし、近年、日本企業の強みであったチーム力や協働性の低下を指摘する人は多い。そのことは、職場コミュニケーションの劣化を意味する。その背景として成
▼続きを読む