人口問題の危機2042年

河合雅司著の「未来の年表」という本が売れている。今年6月に発刊されて30万部に迫る勢いという。人口減少社会日本でこれから起きることを「おばあちゃん大国化」「国立大学の倒産」「IT技術者の大量不足」「ひとり暮らし社会の本格化」「深刻な火葬場不足」「輸血用血液の不足」など身近なテーマである20の観点から描いている。未来の現実を前に気持ちが暗くなる内容ではあるが、こうした日本を救う10の処方箋が提案され
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人手不足の矛盾

 最近、人手不足の話題がマスコミを賑わしている。確かに有効求人倍率をみれば今年4月が1.48倍とバブル期のピーク(1990年7月)と言われている時期の有効求人倍率1.46倍を上回って過去30年では最高値となっている。こうした中で生産労働人口(15歳から64歳)が毎年減っているわけであるから、逼迫感が強くなってきているのは自明の理であろう。因みに平成29年1月段階で前年比較すると68万7000人減っ
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自己効力感-モチベーションマネジメントにおける新たな力点

職場における人材育成機能に関する研究成果として、業務支援、精神支援、内省支援という3つの機能の重要性をその著書「職場学習論」で世に提唱したのは東京大学の中原准教授である。そこでは、上司の役割として、精神支援と内省支援の重要性を説いていた。特に、以前話題になったリフレクション(内省)マネジメントが重要ということであり、業務支援は同僚、先輩など身近な立場からの支援が重視されていた。要は、上司の部下育成
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モチベーションとキャリア形成支援施策

安倍内閣が提唱する「一億総活躍社会」では、格差是正(正規と非正規)とともに女性、シニアの活躍促進、長時間労働の是正など働き方改革が柱になっているが、働く人のキャリア形成とモチベーションの観点が抜け落ちている気がしてならない。それは意欲ある人には能力や経験を育む機会を提供し、長期的にキャリア形成していくことを支援するという観点である。もちろん厚労省が過去様々な施策を行ってきたことは承知している。それ
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人生100年時代の企業人事

2年に一度発表される世界で最も権威ある経営思想家ランキング「Thinkers50」に2003年以降毎年ランキング入りしているロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授の近著であり、同僚のアンドリュー・スコット教授との共著「ライフシフト」が話題になっている。副題が「100年時代の人生戦略」となっている。リンダ・グラットン教授については邦訳されベストセラーとなった「ワークシフト」をお読みになっ
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