同一労働同一賃金をどう考えるか

年明け安倍首相が唐突に明言した同一労働同一賃金導入の検討はいろいろな分野に波紋を投げかけているようである。これは雇用形態にかかわらず同じ仕事に同じ賃金を支払うことを制度化しようとするものであり、働き方改革の一環として5月に公表するニッポン一億総活躍プランに盛り込む方針という。この実現には労働法制の改正を伴い一筋縄にはいかないとされているが、その有り様をめぐって種々の議論が巻き起こっている。この案件
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経営学におけるリーダーシップの在り方

リーダーシップは、過去様々な研究が行われており文献も多いが、最近の経営学の知見として早稲田大学ビジネススクールの入山准教授がその著書「ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学」で以下の2種類のリーダーシップを紹介している。それは、「トランザクティブ・リーダーシップ」と「トランスフォーメーショナル・リーダーシップ」である。 トランザクティブ・リーダーシップは、部下の意思を尊重し、部下とのやり
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2つのダイバーシティ

安倍政権下で女性の活躍促進が叫ばれて久しい。こうした動きの一環として、今年4月から女性の職業生活における活躍の推進に関する法律が10年間の時限立法で施工される。この法律は従業員301人以上の企業に対して以下の義務(300人以下は努力義務)を強いることになる。 自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析(必須項目として①女性採用 比率②勤続年数男女差③労働時間の状況④女性管
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組織アイデンティフィケ―ションの危機

近年、雇用の多様化や国際化に伴って、経営理念に代表される組織アイデンティティ(組織として大事にしている価値観やモノの考え方、行動指針等)の浸透が従前よりも困難になってきていることが指摘されている。それは、世の中が複雑になり多重なアイデンティティが求められるようになってきたことも影響している。例えば、昨年は大型の経済事件といえるものがいくつか大きな話題となったが、これは見方を変えればこれまで美化され
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HOW思考からWHY思考へ

社員の当事者意識が低い、仕事の仕方が受け身である、考えて仕事をしていない。経営者とお会いするとよく聞かれる事柄である。その原因は種々考えられるが、面白いのは経営者がカリスマ的で優れたオーナー企業や安定した収益基盤やビジネスの仕組み、圧倒的商品力を構築している企業に多いという皮肉である。こうした企業の場合、経営者が優秀であるがゆえに後継者が育っていない、安定した収益基盤やビジネスの仕組み、圧倒的商品
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