設定型問題と発生型問題

 現状とあるべき姿のギャップを問題というが、その問題にも設定型の問題と発生型の問題があることはあまり区別されずに扱われていることが多い。設定型の問題とは、将来のあるべき姿を描いてそれと今を比較して問題を定義するというものである。発生型の問題は、今のあるべき姿と現状を比較して問題を定義する。つまり、設定型の問題が将来から今を考えるのに対して、発生型の問題は過去からの延長線上で問題をとらえるのである。
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シニア人材の活躍促進のために

 15歳から64歳の年齢層は一般に生産年齢人口といわれるが、2015年段階の推計データでは7680万人(国立社会保障・人口問題研究所中位推計2012年改訂)になる。このうち就業人口は5740万人となっている。この差が1940万人。安倍首相が総裁再選会見で「長年手つかずだった日本社会の構造的課題である少子高齢化の問題に真正面から挑戦したい」として新たな3本の矢を発表した。その中で女性や高齢者、障がい
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プロセス・ロスとプロセス・ゲイン

チームで仕事をする場合、各メンバーがバラバラで、お互いに協力しないなど非効率な仕事の進め方をしていると当然のごとく生産性が低くなる。このような、メカニズムを社会心理学者のスタイナーは「プロセス・ロス」と呼んで以下の公式で、その生産性を予測しようとした。     実際の生産性=潜在的生産性―欠損プロセスに起因する損失  つまり、チームの生産性は、ひとり一人がもつ潜在的生産性から、お互いの相互過程
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マイナンバー制度対応は予防的視点で

来年1月からマイナンバー制度の運用が始まる。それに伴い、様々な取組みが企業で行われている。そんな中、日本年金機構の個人情報漏洩問題が発覚、マスコミを賑わした。今国会の審議に大きな影響を与えるのはないかと言われていたがマイナンバー制度自体は平成25年の通常国会で成立している。今国会の審議はその修正案であるからマイナンバー制度は予定通り導入されることになる。  企業におけるマイナンバー制度の運用にあ
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効率人財と効果人財

現在、時間によらない働き方を促進するというホワイトカラー・エグゼンブションを想定した労働法改正をめぐっての議論がかまびすしい。残業ゼロ法案だとか、過労死促進法案だとか本質とかけ離れた議論が多いのが気になるところである。日本の労働基準法は、戦前の生産現場の人たちの健康確保を図ることを目的で作られた工場法の流れをくむものとであることから労働時間管理に関して時間内にどれだけの作業量やモノづくりを行えるか
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