中小企業の人事処遇の難しさ

最近の人事処遇の在り方として、組織において担う役割に応じて処遇するという役割等級制度の考え方が主流になりつつある。これは、組織における仕事を役割の重さの観点から格付けし直し、その役割に応じて給与を決めるというものである。当然同じ格付けの仕事なら同一給与ということになる。格付けするためには、担う役割の違いが明確にならなければならない。職務という概念があるが、この場合の役割はそれより広く、包括的なもの
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組織における意思決定の要件

組織において様々な役割を担った人々が日々直面している問題には、直接かかわっており、過去にも経験していて容易に明確化できる問題、これを構造化された問題というが、と今まで経験がなかったり、特殊であったり、情報が曖昧で不完全だったりする問題がある。後者を構造化されていない問題という。前者でいえば、顧客と約束している納期に遅れた場合の対応や契約解消を求める顧客対応などがそれにあたる。後者でいえば、新しい市
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マーケティングの新しい潮流:「4P」から「4A」へ

マーケティングの4Pといえば、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通チャネル)、Promotion(プロモーション)の観点から最適の企業戦略を構築する考え方として広く浸透している。これに、People(従業員)やProcess(業務プロセス)、Sale(販売・営業)を加えて論じられることも多い。こうしたマーケティング理論は、その権威フィリップ・コトラーに代表されるが、販売志向
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組織統合における5ステップ

最近、業界再編などに絡んで組織統合の話を以前にも増して良く聞くようになった。しかし、M&Aなどを介しての組織統合がうまくいったという話はあまり聞かない。当たり前のことであるが、統合以前は一緒に仕事しようなどと考えたこともない組織同士が一緒になるのである。そればかりか、統合以前は利害が対立していたり、競合関係にある場合も少なくない。特に、同業他社同士が統合する水平型統合は、両者の間は遠く、気持ちや感
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組織コミュニケーションの4つの機能

人は、労働時間のほぼ70%をコミュニケーション活動に費やしており、組織がうまく機能するのを妨げる最大要因が効果的なコミュニケーションの欠如であるという指摘がある。ここでいうコミュニケーション活動は、読む、書く、話す、聞くといったことである。こうした組織メンバーの間の意思の伝達なしに存在できる組織はないといっていいだろう。しかし、ここで問題になるのが、伝達された意思がどれだけ理解されたかである。職場
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